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世代論の怪しい話

橘玲著「朝日ぎらい」(朝日新書)を読んだ。


この本の中で世代間の支持率について書かれていた。以前から世代論については怪しい議論があるから気になって調べてみた。
本文に「安倍政権の支持層の中核は10代後半から20代の男性なのだ。」と書かれ、「日経新聞2017年10月の衆院選情勢調査により作成」のグラフが載っている。このグラフには「図1-1 若者の男性の自民党支持率が高い」という題がついている。

このグラフからは、確かに男性の若者の自民党支持率が高いことが分かるが、明らかに差があると言えるのだろうか。また支持率が高くても若者は人口が少ないので調べてみることにした。

「①年代別総人口×②衆院選投票率×③自民党支持率=自民党投票者数」が大まかに出るはずなので総務省からデータを貰い計算してみた。

①国政選挙に関わる日本国籍保有者の数字は総務省の人口統計(平成29年10月1日)を得た。そこからグラフに合わせて18~19歳、20代、30代、40代、50代、60代、70歳以上の男女毎に数字を出した。



※色は男女毎につけられており、赤が濃いほど人数が少なく、緑が濃いほど人数が多い。色に計算上の意味はない。

②2017年衆院選の年代別投票率 総務省より



※男女別のデータは見つからなかったので、男女同じとして計算する。

③世代別の自民党支持率「朝日ぎらい」記載の日経新聞のグラフより以下のデータ使用。


①×②×③をそれぞれの男女別年代で行うと、


大まかな投票数が出た。これを%表示すると、


真ん中の列が投票数で右の列が%表示したもの。18~19歳と20代男性の投票数を足しても全体の5.9%程度にしかならない。

投票数の棒グラフと、%の円グラフを見ると明らかである。



自民党支持者ほど選挙に行くなどの傾向があれば、結果は変わってくると思うが、「安倍政権の支持層の中核は10代後半から20代の男性なのだ。」では断じてない。

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