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8月, 2018の投稿を表示しています

ローン・サバイバー

「ローン・サバイバー」(2013年)を観た。 アフガニスタンの戦争の中でおきたエピソード(実話)の映画化。 以前に読んだ本「これからの正義の話をしよう(マイケル・サンデル)」にこのエピソードが紹介されていた。 アフガニスタン戦争で、タリバーンの指導者の暗殺作戦遂行中の米軍特殊部隊数名が山の中で羊飼いの男たちと出くわしてしまう。選択肢は3つ。 ①羊飼いたちを解放するか ②一緒に連れていくか ③この場で殺すか。 ①→解放するとタリバーンに通報されてしまうかもしれない。山刈りをされたら少人数の兵士たちでは対処できない。 ②→一緒に連れていくのは難しい。 ③→非武装の民間人の殺害は軍規的に重罪であるし、あまりに非人道的だ。 悩んで相談した挙句に兵士たちは①解放することを選んだ。そして、このまま任務を続けるのはリスクが高いので、暗殺作戦を中止して救援を求めようとする。現在彼らの潜んでいる森の中では通信機器の電波が届かない。電波の届く場所まで移動しようとするが、途中でタリバーンたちの山刈りにあってしまう。 応戦しながら逃げていくが、多勢に無勢でどんどん仲間が銃弾に倒れていく。 救援を求めるためには障害物のない電波の届く場所へ行かなければならず、それは敵から狙われやすい場所に行かなければならない。それはつまり他の隊員のために一人の隊員が犠牲になるということを意味するのだ。 誰かが先に死ななければ全員死んでしまう。戦闘の中生死を選ばざるを得ない極限状態が続いていく。 激しい戦闘で一人の隊員を残し、他の隊員全員が殺されてしまう。その一人の隊員も万事休すとなっていたところ、別のアフガニスタン人の部族の数名に出会う。 彼らはパシュトゥワーンの部族であった。パシュトゥーンの掟には「敵から追われている者を、自らの命をかけて助けよ」とある。彼らはタリバーンに銃口を向けることになってもその掟の通り、米軍の隊員を守り抜く。 最終的にはその一人の米軍の隊員は生還することができた。しかし生還できてよかったという感動の話ではない。この映画が投げかける問題はとても哲学的な問題を孕んでおり、マイケル・サンデルがハーバードの教室で取り上げ続けるのだと思う。 戦争の現場というのは殺し殺されの現場であるから、目の前の相手が武器を持ってなくてどんなに弱そうに見えても...

it それが見えたら終わり

ホラー映画の「itそれを見たら終わり」の2017年リメイク版を観た。 どうやら「it follows」と勘違いしていた。 ※「it follows」も同じくホラー映画。主人公たちに遠くに死神が見え、それが徐々に徐々に近づいてくる。死神がそばに来るとその人は死ぬという映画らしい。低予算で作られた割にアメリカではヒットしたという。まだ見てないからよくわからない。 その話だと思って「itそれを見たら終わり」を観たので、雨の中の排水口で少年がピエロを発見した、冒頭のシーンでおやおやとなった。 大まかなストーリーとしては、呪われた家にピエロが隠れていて、20数年毎に子供を殺しまくり食べていく。主人公の少年の弟から始まり、どんどん周りから知り合いが消えていったり、目撃したりするので、仲間と力を合わせて呪われた家に乗り込んで・・・という感じで話が進んでいく。 基本的にはあまり怖くない。残酷なシーンはあれど、怖いと思えるシーンはない。実際にピエロの格好をした男が子供を誘拐して殺し回った事件がアメリカでは過去にあったらしく、置かれている状況のリアルさがあって怖いのかもしれない。 唯一僕が怖いと思ったシーンは、主人公の仲間のベバリーという女の子が父親に性的虐待をされていることを匂わせるシーン。ここは得も言えぬ怖さがあった。まだ年齢的に家庭から逃げ出せず、どうすることもできない立場を考えると絶望という言葉以外に見つからない。僕としては実際に父親から虐待を受けている子どもたちのことを考えて悲しい気持ちになる。本当のホラーは現実にこういうことがあることだよなと思う。 印象に残ったシーンは、LOVERのシーンだ。 アメリカでは骨折などでギブスをはめると仲間から寄せ書きをされる。 主人公の仲間の一人のエディが骨折して、その骨折が原因で母親から主人公たちとは今後会っていけないと言われる。本人も骨折したのは主人公たちのせいだと思い、一人で行動するようになる。もともと主人公の仲間たちはいじめられっ子の集まりだったので、エディは一緒に遊ぶ友達がいないのだ。だからエディのギブスには誰からも寄せ書きをしてもらっていない。そんな中、ちょっと悪い感じの女の子がエディに「ギブスに何か書いてあげようか」と言われる。エディは女の子に何か書いてもらえるので喜ぶが、ギブスに書い...

世代論の怪しい話

橘玲著「朝日ぎらい」(朝日新書)を読んだ。 この本の中で世代間の支持率について書かれていた。以前から世代論については怪しい議論があるから気になって調べてみた。 本文に 「安倍政権の支持層の中核は10代後半から20代の男性なのだ。」 と書かれ、「日経新聞2017年10月の衆院選情勢調査により作成」のグラフが載っている。このグラフには「図1-1 若者の男性の自民党支持率が高い」という題がついている。 このグラフからは、確かに男性の若者の自民党支持率が高いことが分かるが、明らかに差があると言えるのだろうか。また支持率が高くても若者は人口が少ないので調べてみることにした。 「①年代別総人口×②衆院選投票率×③自民党支持率=自民党投票者数」が大まかに出るはずなので総務省からデータを貰い計算してみた。 ①国政選挙に関わる日本国籍保有者の数字は 総務省の人口統計 (平成29年10月1日)を得た。そこからグラフに合わせて18~19歳、20代、30代、40代、50代、60代、70歳以上の男女毎に数字を出した。 ※色は男女毎につけられており、赤が濃いほど人数が少なく、緑が濃いほど人数が多い。色に計算上の意味はない。 ②2017年衆院選の年代別投票率  総務省 より ※男女別のデータは見つからなかったので、男女同じとして計算する。 ③世代別の自民党支持率「朝日ぎらい」記載の日経新聞のグラフより以下のデータ使用。 ①×②×③をそれぞれの男女別年代で行うと、 大まかな投票数が出た。これを%表示すると、 真ん中の列が投票数で右の列が%表示したもの。18~19歳と20代男性の投票数を足しても全体の5.9%程度にしかならない。 投票数の棒グラフと、%の円グラフを見ると明らかである。 自民党支持者ほど選挙に行くなどの傾向があれば、結果は変わってくると思うが、 「安倍政権の支持層の中核は10代後半から20代の男性なのだ。」では断じてない。

僕らの読書会

読書会の選書はLINE上の会話で行う。ほとんどの場合、3人とも未読の本を選ぶ。だから大型書店での売れ筋やインターネット上で話題になっている本から候補を出して、なんとなく決めている。 決定後、各々が開催日までに読んでおくのだが、決定日は僕の帰省日程次第になっている。今夏の実施は僕の帰省予定に合わせて9月のはずだったが、急遽の僕の帰省により昨日となった。 実施場所は近所のドトールコーヒー。ここ以外でやったことはない。 読書会の進行方向はとくに決めていないが、全体の感想を各々述べた後、最初からたどっていく。何を言うのも自由で、極端な話として本に関係ないことも話題にして脱線することもあるというような、あまり縛られず適当にやっている。